ICTの積極的な活用を支援します

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  一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第12号)
      http://www.ictm-p.jp/          2014/12/17
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  【目 次】
 
1.会長コラム『 攻めのIT化実現への挑戦 』

2.特集記事 『 中小企業のIT構築には新たなるリファレンスが
                                                 求められる 』

3.ニュース・お知らせ
 ・各種団体との連携、その他活動報告
 ・「超高速開発コミュニティ」の活動内容報告

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【会長コラム】『 攻めのIT化実現への挑戦 』
 
                    ICT経営パートナーズ協会
                       会長 関 隆明

 ICT経営パートナーズ協会(以下当協会)は、11月17日を以って創立3周
年を迎えた。当協会のパートナーの構成は経営コンサルタント、士資格者や
ITコーデイネータそして各種メソッドや技術の専門家及びSEからなっている。

それぞれが自らの専門性を活かしながら、互いにダイナミックに連携し、経営
改革の実践や各種経営課題解決の支援から、経営要求をしっかり実現する為に
最も適したシステムの調達や運用評価に至るまでの支援が出来るよう、体制強
化を進めて来ている。

そして昨年8月、当協会と超高速開発ベンダーが協力して立ち上げた超高速開
発コミュニテイも、僅か1年4か月で、会員数も既に170以上の法人・個人
に達している。毎月超高速開発の啓蒙活動や研修・セミナーを精力的に実施し、
その活用企業の増加に貢献している。

今年は特に当協会とコミュニテイが連携して、いわゆる“攻めのIT化”の実現
に力を入れている。その為に現在国を挙げて推進しているイノベーションの創
生を具体的にどのように実践したら良いかということと、従来の労働集約的な
プログラミング作業からSEを開放し、より上流の経営そのものの改善・改革の
仕事に携われるようにするにはどうしたら良いかと言うことに力点を置いて活
動してきている。

当協会の経営イノベーション分科会で、「デザイン経営実践研究会」を発足し、
この方法を実際に活用できる人材を増やすことと、既に自社の経営改革に取り
組み出している企業のトップに参加頂き、一緒にその企業にとって有効な改革
案の検討に取り組んでいる。

又システム開発の効率化とSEの変質については、「基幹業務へのパッケージソ
フトの活用」と「超高速開発メソッド・ツールの活用」に重点を置いて活動し
ている。然しこのメルマガで既報の通り、日本の特殊事情から超高速開発の活
用促進が急務だと判断し、コミュニテイを立ち上げ、その活用促進に全力を挙
げることにした。

今年5月に当協会から出版した「超高速開発が企業システムに革命を起こす」
という本に対する各分野からの反響も広がりつつあり、超高速開発に対する世
間の関心度が急速に上がって来ていることを実感している。

現在日本情報システム・ユーザ協会殿の御指導を得て、メトリックスによる
ウオーターフォール型開発法との比較データを揃え、客観的にその効率性の高
さを訴求している。また東京商工会議所殿、城南信用金庫殿や各種団体のご支
援、ご協力を頂き、「従来何故経営に役立つシステム作りが出来なかったの
か」、「超高速開発メソッド・ツールの活用で、どんな新しい可能性が出て来
るか」などを中心に、ユーザー企業向けの研修やセミナーにも積極的に取り組
み出して来ている。

また「経営とITの融合」を支援しているITコーデイネータの組織を訪問し、直
ぐ「ITはベンダーに」ではなく、自らは勿論、ユーザー自身がシステム開発の
イニシャテイブが取れるような時代になってきたことを説いて回っている。
過日内閣府、経済産業省、総務省など各省のCIO補佐官が参加するフォーラム
に当協会及びコミュニテイのメンバーが招かれ、超高速開発の効率性、有効性
につき説明したところ、今後この種のメソッド・ツールの活用を大いに検討す
べきだとの評価を得たと聞いている。

引き続きマイナンバー制度の採用や自治体システムの更新を機会に、これらメ
ソッドやツールの活用を大いに働きかけて行きたいと思っている。
現在レガシーシステムの置き換え、競争力強化の為の新しいシステム開発の
需要が増え、ITベンダーのSE不足が激しくなってきている。今こそ今迄のシス
テム開発の方法から脱却し、限られた人材の有効活用を真剣に考える時だと思
う。

私達もまだまだ不十分ではあるが、イノベーションの創出からビジネスモデル
の設計やビジネスプロセスの整備、システム調達から運用評価まで、それぞれ
のフェーズで役立つメソッドやツールは多数あるので、それらを互いに連携さ
せ、遣い易くし、特定の専門家では無く、素人でも使えるものにし、管理スタ
ッフや現場の人達全員が参加出来るIT化の実現に向け、努力して行きたいと思
っている。


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【特集記事】 『 中小企業のIT構築には新たなるリファレンスが
                                                    求められる 』
  
                       ITコーディネータ・中小企業診断士
                       小林  勇治

 なぜIT構築に成功率が低いのであろうかという疑問にどのようにコンサルタ
ントとして答えていくべきなのかを考えてきました。それは難しいことですが、
IT業界に関わって46年お世話になった者として,その一つは中小企業向けリフ
ァレンスが無いことにあるのでは無いかと考えています。

 現在あるリファレンスを活用しようとするとき、経営戦略プロセスで「マル
コム・ボルドリッジ賞」(具体的な審査基準を公開し、その基準や審査プロセ
スを基に自組織の経営を自己評価することを奨励)を使い、情報化企画段階で
「COBIT」(情報技術コントロール目標の国際的な規格)を使うような場合、
リファレンス間のギャップが生じてしまいます。

 同じく、APQCモデル(業務プロセスのフレームワーク)からCOBITへ移行す
る場合にもリファレンス間のギャップが生じるでしょう。ISO 9000(国際的な
品質管理基準)からSPA(ソフトウェァ開発プロセス評価の成熟度)へ移行す
る場合においてもリファレンス間のギャップが生じる面があるといわれていま
す。

 日本経営品質賞(「マルコム・ボルドリッジ賞」に基づく経営品質向上プロ
グラム)とPMBOK(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)間においても
ギャップがありますし、PMBOKとBABOK(ビジネスアナリシス知識体系ガイド)
間においてもギャップが生じて、木に竹を接ぐような結果を招いてしまう面が
あります。


 ではどのようにしたら解決できるのでしょうか。

 前に掲げたようなリファレンスは完璧過ぎて、中小企業が活用しようとして
も少し荷が重いかもしれません。そこで、リファレンス間のギャップを解消す
べく、自ら図表8のようなマンダラ・マトリックスを作って、プロセスが進むに
つれて階層を掘り下げていくことによってリファレンス間のギャップが生じな
いようにするのも1つの方法でしょう。

 そのようなことから、私がいつも使っている独自のリファレンスをお話しし
ますと、ここでは図表が入れられないので、http://www.e-mc.jpをご覧頂きた
いのですが、中心に「IT構築総合診断」があり、その周囲を「3-1 品質」から
5つのウェア、「3-7 コスト」「3-8 時間(納期)」が時計回りに囲んでいま
す。さらに、周囲の各項目についても時計回りに「1 PLAN(進捗管理)」
「2 経営系とIT系のギャップ解消」などが囲んでいます。これらの項目を順次、
回して掘り下げていくのです。

 レベル1から、それぞれ課題点のあるところはレベル2、レベル3へと階層別
に掘り下げて進めることができるように工夫すれば、ギャップが生じなくなる
と思います。
詳しいことはhttp//www.e-mc.jpに記載されていますので参照してください。

情報システム部門にいる人からすると、守備範囲が広いと思われるかもしれま
せんが、中小企業はここまで考える必要があると私は思います。


調査結果が裏付けるギャップ解消の有効性

 これまで説明してきたギャップの解消は、実際のところ、IT投資の成功率に
どの程度、相関関係があると思いますか。

 このような調査は他では見当たらないため、私の会社が2012年に行った
「ギャップ解消度調査」の結果を紹介しましょう。ギャップの度合いとIT投資
の成功率(品質・コスト・納期によって評価)について、失敗企業18社、成功企
業18社の合計36社を調査した結果は、次のようになりました。

 それによると、例えば、経営系とIT系との間のギャップ解消度は、失敗企業
が28.4点であるのに対し、成功企業は93.2%点と大変高くなっています。この
ように、5つのギャップの全てにおいて、IT投資の成功企業の方がギャップの
解消度が高く、しかも失敗企業との差には大きな開きがあるのです。

 もう一つ、IT投資の失敗・成功の判定基準である品質・コスト・納期の順守
率についても見ておきましょう。

 品質における満点率は、失敗企業56点に対し、成功企業は98点です。また
コスト順守率におけるRFP(ベンダーへの提案依頼書)の価格オーバー率は、失
敗企業158%、成功企業102%と、ここでも大きな差が付いています。
 
 以上のような調査結果を見ても、ギャップ解消がIT投資の成功率に大きく影
響することが分かるでしょう。


「ミーコッシュ」はまだ完璧のものとは言い切れませんが、確かな効果がある
ことは間違いありません。このやり方を実践すれば、今後、失敗することはな
いと私は確信しています。「ミーコッシュ」の手法を広め、IT投資に成功する
企業が増えることを願って、早稲田大学大学院
http://www.waseda.jp/wnfs/seminar/index.htmlで講座も開いています。

一般の方も参加できますので気軽に参加頂きたいと思います。15年3月 7・8・
14・15日に開催されます。14年12月9日に募集開始しますが毎年1週間程度で満
席になりますので,注意ください。


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【ニュース・お知らせ】

★JUAS様より受託した「開発ツール」の調査と分析作業について。

 先月号でもお知らせしましたが、ツールを使うシステム開発がユーザー企業
の間で興味を持って迎えられています。アンケートは12月19日までに回答をい
ただき、来年3月までかけて分析する予定です。今後、適宜途中経過含めてお
知らせしていく予定です。


★東京商工会所建て替えに伴い、クラウドワークスクエアのセミナーがすべて
終了しました。今後の主催セミナーの開催については、場所含めて検討中です。
決まりましたら、改めてお知らせします。


★各種団体との連携

城南信用金庫の子会社の城南ビジネスサポートサービス(JBS)のご担当の方と
お話をし、来年4月以降、一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会の会員およ
び会員が推薦した方によるセミナーの開催につき、来年早々から具体的な検討
を始めることになりました。JBS様でのセミナー講師に興味のある方は運営会
員の大島(oshimac888@gmail.com) まで、お問い合わせください。


●公益財団法人川崎市産業振興財団主催、当協会他後援にて以下セミナーを
 開催します。
◇日時: 2015/1/19(月曜) 14:00~16:00
◇標題:「受注生産メーカが安定利益体質を実現するには何をしたらいいか」
◇講師: 当協会理事 本間 峰一
◇参加費:無料
◇詳細、申し込みは
 http://www.kawasaki-net.ne.jp/seminar/event/20150119-2.html まで


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●超高速開発分科会から設立した「超高速開発コミュニティ」の活動

・去る11月26日(金)都内で超高速開発コミュニティ主催のシンポジウムを
 開催し100名以上の方にご出席いただきました。
 「超高速開発の導入を迷っている最後の理由  開発ツールの期待と課題」を
 テーマとして、パネリスト4名の発表を経て会場の皆さんとの質問意見等が
 加わり盛り上がりました。参加者の半数近くがコミュニティ会員以外の方で
 あること、アンケートの結果も導入に前向きになったとの意見が多く、超高
 速開発の市場拡大へ寄与したのではないかと考えています。


・次回セミナー1月23日(金)予定については現在内容を最終調整中です。
 確定次第、コミュニティのWEBページ http://www.x-rad.jp/に掲載して
 まいりますのでご期待ください。

・またコミュニティのメルマガ登録いただくと、月2回事例紹介などと共に
 コミュニティ主催セミナーのご案内含めたメルマガをお届けします。よろし
 ければ上記WEBページよりご登録ください。

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●ICT経営パートナーズ協会のビジネス推進

ICT経営パートナーズ協会では、個別企業向けのコンサルティング・ビジネス
も現在進行中です。

★amazonの”なか見検索”で、超高速開発が企業システムに革命を起こす の、
「さわり」をお読みいただけます。購入を迷われている方は、一度目を通され
てはいかがでしょうか。

★ICT経営パートナーズ協会のセミナー情報などをfacebookやTwitterなどでシ
ェアできるようにしました。


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